星空つづり

星空・天体写真などの記録を綴るブログ

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2009.06.16 Tuesday

Astro50Dの冷却能力テスト

協栄産業さんが販売開始した韓国CentralDS社改造の冷却デジタル一眼レフカメラ「Astro50D」を手に入れた。
Canon EOS50Dをベースに天体用フィルター&冷却改造したモデルなのだが、以前から持っているノーマル50Dとのダークファイルの比較なども行ってみた。

その前になぜか、Astro50Dは初使用だったのに、ファイル通し番号が5000以上になっていたのは気持ちが悪い。とはいっても、外見上は全く使用感はなかったし、元箱や保証書、標準添付品などは全て新品状態だったので勘弁はするが・・・やはり気持ちが悪い。

<Astro50D>
Astro50D

まずは、ダークの比較から。それぞれの画像は、ISO-1600 15分露出 RAW現像後、ハイライト側から50%レベル切り詰め、ピクセル等倍でカットしている。室内撮影で、外気温は約28℃

<Astro50Dのダーク>


<ノーマル50Dのダーク>


とにかく、ダークを比較する限りでは冷却は機能しているようなので、一安心という感じ。

次に、Astro50Dの温度変化を追ってみた。

<外気温度>


<センサー温度:カメラ電源OFF/冷却OFF>


ほぼ外気温と差がない。梱包から出して30分程度だし、何もしてないので当然だろう。

<センサー温度:カメラ電源OFF/冷却ONから1分後>


ここでちょっと意外だったのが、冷却機能を入れてから一気にセンサー温度が下がったこと。もうちょっとジンワリ下がるのかと思っていた・・・冷却CCDカメラなどでも徐々に冷却温度を設定で下げることで結露予防になるという話を聞いていたので、ここまで一気に下がるとなんだか心配になる。
この状況からして使い方を推測すると、Astro50Dはセンサーの廃熱の一部をそのまま全面のフィルターに伝導させて結露対策している構造なので、カメラ電源を入れてから冷却ONにする方がよさそうかな??

<センサー温度:カメラ電源ON/冷却ONで15分放置>


カメラの電源を入れただけでセンサー温度が3℃上昇した。この上昇は安定するまで10分程度必要だった。

<センサー温度:15分露出終了直前/冷却ON>


意外なことに、バルブ露出をかけてる間も、カメラ電源ON/冷却ONのみの状態から、さほどセンサー温度が上昇していない。不思議だ・・・本当にセンサー温度なのか??
4.7℃ということは、対外気温-23.5℃なんですけど・・・そんなに冷えるのか?

<センサー温度:さらに連続して30分露出終了直前/冷却ON>


15分露出のあと、インターバルを30秒ほどあけて30分露出をしてみたが、終了直前の温度もさほど上昇していない様子。連続露出でも冷却温度の安定性はそれなりに確保できそうだ。

<センサー温度:30分露出終了後カメラ電源OFF/冷却OFFして再び露出中>


長時間露出後に冷却を切ってさらに露出していると、さすがにセンサー温度は外気温よりかなり高い(このテストでは外気温+10℃で安定)
ノーマル機など本来、長時間露出しているとセンサー温度はこれくらい上昇しているのかもしれない。とすれば、対ノーマル機からの冷却温度は-30℃以上になるということか。

今回の初テストでは、Astro50Dの内部温度が本当にセンサー温度を計測しているなら、外気温28℃の時は、-23℃の冷却効果が認められるという結果になった。

しかしこの結果、鵜呑みにはできない。なぜなら公表されていたスペックより冷却能力が高く出ているからだ。
Astro50Dを冷蔵庫にでも入れて、カメラ電源ON/冷却OFFの状態で約5℃の環境を作って、そのままダークを撮って、今回の冷却ダークとぜひ比較してみたい。ダークの状態が今回の物とほぼ同じならばセンサー温度を測っていると認められるかもしれない。

ISO感度、露出、温度が異なるので、直接比較はできないが、以前レポートした EOS40D と 50Dのノイズ比較の時に撮影した50Dのダーク(ISO800,10min,12℃)よりもまだノイズは少ないようだ。

なんだかんだ疑ってばかりなような内容だったが、とりあえず冷却効果は出ているということだけは確認できた。

今は梅雨時期、晴れ晴れした夏の夜空が戻ってきたら実写で体感してみたいものだ。

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